女性の1日の砂糖の目安:WHO・厚生労働省・AHAの基準を並べて
結論から: WHOは遊離糖類を1日のエネルギーの10%未満に保つよう勧めています。2000kcalなら50gです。さらに5%未満、つまり約25gまで下げれば追加の健康効果があるとしています。日本の「日本人の食事摂取基準」には砂糖そのものの上限値は設けられておらず、炭水化物全体の目標量(エネルギーの50〜65%)の中で扱われます。女性だけの数字を出しているのは米国心臓協会(AHA)で、添加糖は1日25gまで、小さじ6杯、100kcalに相当します。果物そのものや無糖の牛乳に含まれる糖は、どの基準でも数えません。
基準を並べてみる
| 機関 | 何を制限するか | 女性の目安 |
|---|---|---|
| WHO(強い推奨) | 遊離糖類 | エネルギーの10%未満:2000kcalで50g、すり切り小さじ約12杯 |
| WHO(条件付き推奨) | 遊離糖類 | エネルギーの5%未満:約25g、小さじ6杯 |
| 厚生労働省・食事摂取基準 | 砂糖の個別上限なし | 炭水化物はエネルギーの50〜65%。砂糖単独の数値目標は設定なし |
| 米国心臓協会(AHA) | 添加糖 | 1日25gまで、小さじ6杯、100kcal(男性は36g) |
なぜ数字が食い違うのか
- 遊離糖類と添加糖の違い。 WHOが制限するのは遊離糖類です。メーカー・調理者・自分が加えた糖に加えて、はちみつ・シロップ・果汁・濃縮果汁にもともと含まれる糖も含みます。AHAが制限するのは添加糖です。実務上の差はジュースで、WHOは何も加えていなくてもその糖を数えます。
- 割合か、グラムか。 WHOの基準はエネルギーに対する割合なので、食べる量によって動きます。AHAは性別ごとの固定グラムです。
- 推奨の強さが二段階。 WHOの10%は強い推奨、5%は条件付き推奨で、「さらなる健康上の利益が得られる」という位置づけです。
2000kcalでない場合、WHOの数字は動きます。1gあたり4kcalで計算すると:
| 1日のカロリー | WHO 10%未満 | WHO 5%未満 | AHA 女性 |
|---|---|---|---|
| 1600kcal | 40g | 20g | 25g |
| 1800kcal | 45g | 約23g | 25g |
| 2000kcal | 50g | 25g | 25g |
| 2200kcal | 55g | 約28g | 25g |
数えるもの、数えないもの
どの機関も中心は一致しています。誰かが加えた糖は数え、果物そのものや無糖の牛乳に含まれる糖は数えません。WHOのガイドラインは「新鮮な果物・野菜の糖、および牛乳に自然に含まれる糖は対象としない」と明記しています。
| 食品 | WHOの遊離糖類? | 添加糖? |
|---|---|---|
| コーヒーの砂糖、菓子作り、料理で加える砂糖 | はい | はい |
| はちみつ、シロップ | はい | はい |
| 果汁100%ジュースを含む果汁 | はい。加糖していなくても | 甘味づけに使う濃縮果汁は該当 |
| 果物そのもの(生・冷凍・無糖の缶詰) | いいえ | いいえ |
| 無糖の牛乳、プレーンヨーグルト | いいえ | いいえ |
| 加糖ヨーグルト、ココア飲料 | 加えた分だけ | 加えた分だけ |
日本の栄養成分表示では「炭水化物」の内訳として「糖質」「糖類」が任意表示され、糖類は単糖類と二糖類の合計、つまり自然由来も添加分も一緒の数字です。米国のような「添加糖」の行はないので、原材料表示を見るしかありません。砂糖、果糖ぶどう糖液糖、水あめ、麦芽糖、濃縮還元果汁が前半に並んでいれば多いということです。読み方は隠れた砂糖にまとめました。
25gはどのくらいか
- すり切り小さじ6杯の砂糖。
- 100kcal、2000kcalの日のおよそ20分の1。
- 炭酸飲料500mlペットボトルの半分弱 — 1本に約55gの糖が入っている製品が多く、1本で女性の1日の目安を大きく超えます。
- 果汁100%ジュース200ml — 約20g。ほぼ1日分で、WHOの数え方では遊離糖類です。
どう記録するか
上の基準はすべて1日の合計なので、自分がどこにいるかを知るには実際に食べたものを足すしかありません。
CalMePleaseは、写真・音声メモ・バーコードから、糖類をカロリー・たんぱく質・炭水化物・脂質・食物繊維・ナトリウム・水分と並べて表示します。包装された食品ならバーコードがいちばん確実です。数字がすでに表示されているからです。1日の糖が多く見えたときは、まずどこから来たかを確認してください。果物と無糖の乳製品はどの基準にも入らないので、そこを削るのは筋が違います。
数字を使えるものにする習慣は二つです。
- 飲み物を記録する。 清涼飲料、ジュース、加糖の紅茶・コーヒー、エネルギードリンクは遊離糖類の最大の供給源で、食事として意識されないぶん最も記録から漏れます。
- 日ではなく週で見る。 高い日が1日あるのはノイズです。毎週末に同じ高さが出るなら、それは習慣です。4週間見続けるとどう見えるかは砂糖は誰も記録しない数字にまとめました。
よくある質問
女性は1日に砂糖をどれくらいまで? AHAは添加糖で25gまで(小さじ6杯、100kcal)としています。WHOは男女共通で遊離糖類をエネルギーの10%未満、5%未満(約25g)ならさらに利点があるとしています。日本の食事摂取基準には砂糖単独の上限はありません。
果物の糖はこの25gに含まれる? いいえ。WHOもAHAも、果物そのものや無糖の牛乳の糖は数えません。ジュースは別で、WHOは加糖していなくても遊離糖類として数えます。
はちみつは砂糖に数える? はい。WHOははちみつやシロップに自然に含まれる糖を遊離糖類に含めており、AHAの添加糖リストにもはちみつが入っています。
男性は基準が違う? 違うのはAHAだけで、男性36g(小さじ9杯、150kcal)に対し女性25gです。WHOは男女同じ基準です。
25gは本当に小さじ6杯? はい。WHOもAHAもその言い方をしています。WHOの10%、2000kcalで50gは、すり切り小さじ約12杯にあたります。
出典:WHO「健康的な食事」ファクトシート、WHO Guideline: sugars intake for adults and children(2015年)、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」、American Heart Association, How much sugar is too much? 2026年10月時点の値。
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